「ライフライン」のお話し

1月12日、東京都板橋区の都立職業能力開発センターにおいて、東京GCAのロープ高所作業特別教育が開催され、17名の方が熱心に受講されました。
講師はいつもの5人

今日は、ライフラインについて少しお話ししましょう。
ご承知のように、ロープ高所作業においては「ライフラインの使用」が義務付けられていますが、このライフラインは地上まで達する十分な長さが必要で、作業中にテンションをかけてはいけないことになっています。
ナーんでか♬
墜落防止措置は最後まで必要だから…または着地するまで墜落防止を怠ってはならないから…と答えたならば、間違いではありませんが、それは初心者か未経験者の回答です。
たとえば、あなたが10建ての建物の屋上から下降して、2階の高さで止まって作業していると思ってください。
さて、この高さで墜落したら、ライフラインは墜落の危険からあなたを保護してくれるでしょうか?
答えはノーです。
荷重のかかっていないライフラインに墜落の衝撃がかかると、思いのほか伸びてしまい、あなたは地面にたたきつけられてしまうでしょう。
加えて、フォールアレスターが滑る距離とエネルギーアブソーバーの伸びも考慮しなければなりません。
作業者の位置が地面に近いところでは、ライフラインは有効ではないので、安全確保のために様々な対策が必要です。
安全対策については“IRATAのトレーニング”で詳しくで教えていますので、そちらの受講をおススメします。
話が少しそれたようなので、元に戻します。
「ライフラインというものは、地上まで達する十分な長さが必要で、作業中に負荷をかけてはいけない理由!」
それは、ロープ上で動けなくなった作業者を速やかに救助するためです。
救助の際ライフラインは、救助用のロープとして使用されます。
国内法のロープ高所作業は、要救助者となった作業者のオンサイトレスキュー(同僚による救助)をアカラサマには要求していませんが、前述のライフラインの条件を見れば、オンサイトレスキューを想定していることは明らかです。
ライフラインを使用しないロープ高所作業は、自分の命はもちろんのこと、同僚の命も守ることはできません。

ご安全に

 

東京GCAのロープ高所作業特別教育

11月8日、城北職業能力開発センター板橋校において、今年度3回目となる東京GCAのロープ高所作業特別教育が開催されました。
受講者は27人で、半数が当該作業の未経験者でした。
新人相手に、たった3時間の実技で教えられることは、あまりにもわずかです。
ロープ高所作業特別教育は、国内法でさだめられた最低基準の教育にすぎません。
ちゃんと技術を習得するには、IRATAのトレーニングコースの受講が必要です。
ご安全に!

アルゴプレストさんでロープアクセストレーニング

10月19日と20日の両日、大阪府寝屋川市の「アルゴプレスト」さんで、ロープアクセス講習会が開催されます。
「ISO-22846に準拠したロープ高所作業」の技術指導ということで、私が講師を務めます。
「ISOに準拠したロープ高所作業」といえば、国内ではIRATAのロープアクセス技術ですが、労働安全衛生規則第539条の改正により、ロープ高所作業が法制化され、特別教育が義務化されてから後、世の中は「ロープ高所作業特別教育」さえ受講すれば(させれば)当該作業をやってもよろしいといった安易な風潮に流されているように思われてなりません。
たしかに「やってもよいか悪いか」を問えば、「やってもよい」が正解でしょう。
しかし「安全にやれるかどうか」と問われたら、ISOに準拠しないロープ高所作業の手法は不安です。
それは洞窟探検のSRT(シングルロープテクニック)を応用したメソッド及びクライミングのテクニックを応用したロープ高所作業、そして直径18ミリの三つ縒りロープを使用した「のり面ロープ高所作業」及びビルメンテナンスの「ブランコ作業」に他なりません。
労働安全衛生規則第539条が定める「事業者が守るべきこと」は、ISOと同じです。
それならば、作業の手法もISOに準拠させるのが本当でしょう。
アルゴプレストさんは、大阪寝屋川の地で、世界標準の安全なロープ高所作業のテクニックを皆さんに教えたいと望んでいます。
一肌脱がずにいられませんね。
明日からの2日間、楽しい講習会になるよう努力しますので、ふるってご参加を♬